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映画「YUKIGUNI」を観る [映画⑤]

久しぶりに田端のミニシアターCHUPKIへ行って観た作品です。

yukiguni.jpg

あらすじはYahoo!映画さんより。

バーテンダーの井山計一氏は2018年に92歳になっても、
山形県酒田市の「ケルン」でカウンターに立ち続けていた。
井山氏のもとには、全国からカクテルファンが訪れる。
誕生から60年人々から親しまれている「雪国」の誕生秘話や、
最愛の妻との別れ、取り戻した家族の絆など、井山氏の半生が語られる。

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お酒って楽しく飲めれば美味しいんだな、って改めて思いました。

バーテンダーの井山さんがカウンター越しにお客さんと対峙する姿、
日常生活でのよぼよぼおじいちゃんのときと違って背筋が伸びて、
お客さんとの会話のキャッチボールがとても軽快で、
素敵な人柄のようなものを感じられました。

ただ、どの側面から見るかによって変わるわけで、
娘の真理子さんから見れば、水商売の両親、働きづめで会うことも少なく、
母の手料理も食べたことがない、祖母に育てられたおばあちゃん子、
自分が結婚して子供を産んだ後は、親がいないことで寂しい思いをさせないように
専業主婦として子供に接してきたという言葉、井山さんの作った雪国を飲んだことがない、
とインタビューで答える姿に、子供の立場であれば父が素晴らしいバーテンダーであっても
自分にとっては子供をかまわない(かまえない)親だったという印象なんでしょうね。

戦後復興の頃、仙台のキャバレーでバーテンダーとして働き、奥さんと出会って結婚、
独立して喫茶(夜はバー)で夫婦2人で働き詰め、仕事が好きなのもあるとおもいますが、
暮らしていくためにはやむを得なかったのではないか、と思いつつも、
共に懸命に働いてくれた奥さんへの後悔を語る老いた井山さんの姿にジワリ。(;_:)

バーにいくことはたまにありますが、井山さんのようなバーテンダーさんに
カクテルを作ってもらって呑みながら会話するような経験って殆どないので
今作を観ていてこういうバーで呑めるっていいなあって素直に思いました。

失礼ながら雪国というカクテルを知ったのは今作が初めてですが、
スタンダードカクテルを作ってそれが60年以上呑まれているというのは凄いですね。
そのカクテルをお酒が飲めない人(井山さん)がつくるというのもビックリ。
ちょっと舐めてみれば組みあわせも分かるという井山さんの言葉に、
お酒呑めなくても作れるなんて、更にビックリ。

戦後復興からがむしゃらに働いて、時の流れとともにお店の周りは過疎化、
(バイパスが出来て商業施設がバイパス沿いにできると人の流れが変わるというのは
 どこの地域でも聞く話ですね)
そんな中でも、変わらない空間をバーのカウンター越しに提供する井山さんを見て、
映画に登場したバー(井山さんのケルン、仙台の門、銀座の草間など)で呑みながら
静かな時間を過ごせる贅沢さを経験してみたいと思った「YUKIGUNI」でありました。

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