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映画「判決、ふたつの希望」を観る [映画⑤]

予告編を何度もみていたのですが、重たい作品のイメージで避けていながら、
飯田橋ギンレイホールで上映されていたのを知りやっぱり観ようと足を運びました。

判決.jpg

あらすじはYahoo!映画さんより。

レバノンの首都ベイルート。
パレスチナ人のヤーセル・サラーメ(カメル・エル・バシャ)と
キリスト教徒のレバノン人トニー・ハンナ(アデル・カラム)が、
アパートの水漏れをめぐって口論を始める。
さらに、ある侮辱的な言動が裁判に発展。
これをメディアが大々的に報じたことから政治問題となり、
さらには国中を揺るがす騒乱が巻き起こる。





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レバノンという国を殆ど知らない私には、
(知っているのはC・ゴーンさんの出身ってことくらい)
国に住む人にも、難民でやってきた人にも辛い歴史があることを知りました。

途中までは、クズ野郎と言われただけで謝罪を求めるレバノン人、
パレスチナ難民のヤーセルの立場を考えるとなぜこの程度で怒るのか、と思うのですが、
単なる謝罪を求めただけなのに、世論がパレスチナ難民対レバノン人、という図式で
事態が本人の思っていないほど大きくなっていくのを見ると、
国が抱える事情の一端を観たような気持ちになりました。

原題は”The Insult”。 
侮蔑という意味ですが、プライドを持つ人間への侮蔑、そこから広がる騒動、
裁判ではレバノン人を弁護する男と、パレスチナ難民を弁護するその娘。

自分の思う正義とはなにか、弱い立場に思えるパレスチナ難民が勝つ、というのではなく、
謝罪に向かったパレスチナ難民に向かってレバノン人のトニーが吐いた暴言が
裁判の判決の決め手となっているのは見ていてホッとしました。
(裁判官のお裁きも見ていて公正でしたし。)

難民だから、イスラム教だから、という人の味方ではなく、
個々の姿で判断しないといけないというのは分かっているのですが、
何かのつまづきで個ではなく、個が分類されるグループで判断され、
負にエネルギーが増幅していく様子を見ながら、最後の判決で、
2人の表情が穏やかに見えたのは救われる気持ちになりました。

どうしても平和ぼけな自分がこういう作品を観ると知識の浅さを反省しますが、
見てよかったと思えた「判決、ふたつの希望」でありました。







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