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「エンジェル」を観る [映画①]

久しぶりに都内で映画を観ようと日比谷で「エンジェル」を観ました。

 フランソワ・オゾン監督作品

上映が1/18まで、、、となっているせいか、はたまた金曜日の夜だったせいか
劇場の入りは3割くらい。。 
でも女性お一人様が意外と多くてちょっとほっとしたりして。(笑)



舞台は1900年初めのイギリス。

田舎町(ノーリー)で食料品店を営む母と2人で暮らす16歳のエンジェル(ロモーラ・ガライ)、
つましい暮らしをしているが、自分は本当は由緒正しい貴族の娘だと思うエンジェルは、
学校に行く途中でパラダイスハウスという豪邸で暮す金持ちの様子を眺めながら、
裕福に暮す自分の姿を想像し、その思いを物語に書き綴る日々だった。

 お屋敷を外から眺めるエンジェル

ある日、パラダイスハウスに勤める伯母から、屋敷の主人の娘のお相手として
エンジェルが働けるよう屋敷の使用人としての仕事の話を持ちかけられる。
人に仕えて仕事をするのではなく、自分の思い通りの人生を送りたいと思ったエンジェルは、
毎日書き綴った物語「レディ・イレニア」を完成させ出版社に原稿を送るのだった。

出版社から届いた返事は「採用」。喜んでロンドンの出版社まで足を運ぶエンジェル。
発行人のギルブライト(サム・ニール)は、作風から想像できなかったエンジェルの若さに驚く。
更に、エンジェルが小説も読んだことがなく、経験に一切頼らず自分の頭の中で思い描いた空想で
書いていることを知りギルブライトは驚くのだった。
ギルブライトの妻で出版社主のハーマイオニー(シャーロット・ランプリング)は
エンジェルの未熟さに苦言を呈するものの、エンジェルの自信によって本は出版されることに。。。

出版された「レディ・イレニア」は、ハーマイオニーの心配をよそにベストセラーになり、
賞も受賞し、次々と発表する作品も大ヒット、とエンジェルは人気作家にのし上がっていく。。。

富も名声も手に入れたエンジェルは、持ち主が破産して手放した「パラダイスハウス」が
売りに出ていると知るや買うことを決意し、豪華な家具と共に引越し夢を叶えた心地になる。
更に、パーティでエンジェルのファンと名乗るノラ(ルーシー・ラッセル)を紹介され、
その弟で画家のエスメ(マイケル・ファスベンダー)と出会う。
女性にだらしなく、暗い絵ばかり描くとノラが嘆くエスメだったが
エスメの他人に媚びない姿に惹かれたエンジェルはアトリエまで足を運び、
自分の肖像画を描いてほしいと依頼する。

 共に時間を過ごす内に
エンジェルはエスメへの恋心を持つようになり、
自らの新作発表の場で肖像画を発表し、
 エスメにプロポーズする。
 雨降る中のプロポーズ
周囲の反対を押し切ってエンジェルとエスメは結婚し、パラダイスハウスでの生活が始まるが、
幸せは長く続かず、第一次大戦開戦とともにエスメは志願して出征してしまう。
エスメが去った後にエンジェルは流産し、更に、エスメはエンジェルに黙って休暇でロンドンに戻り
他の女と会っていた。(姉のノラが偶然目撃してしまう)
そして、エスメは足を負傷(切断)し、パラダイスハウスに戻ってくるが以前の2人には戻れない。

エンジェルはエスメの気持ちを癒そうと慰め、生活を支えるために新たな作品を書き綴るが
エンジェルの作品は時の流れと共に売れなくなり、エスメも思うように絵が描けなくなり。。。。


エンジェル

エンジェル

  • 作者: エリザベス・テイラー
  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 2007/11
  • メディア: 単行本

この本が原作だそうですが、映画よりもっとダークらしいです。。。。

私自身は、映画を観終わった後、ちょっとドンヨリしました。。

前半でググーンと運気が上がり「この世の春」を謳歌するエンジェルの姿を観て
「きっと長く続かないんだろうなあ」と思っていたものの、、私の想像以上の展開だったもので。。

夢を観てばかりで、自分の母親だけでなく他人への気遣いができないエンジェル、
「なんだコイツ」と思いながらも、自分の夢見ることを一心不乱に書き綴り、
それで100%以上の力を出して夢を叶えてしまうバイタリティと愛するものへの愛の注ぎ方、
彼女の生き方自体は共感できませんが、決して嫌いになれないキャラクターでした。
多分、体裁とか世間体とかそういうものを気にしないで真っ直ぐ生きている、
エンジェルのそういう姿に羨ましさを感じてしまったからだと思います。

ただ、羨ましい反面、真っ直ぐな性格ゆえに幸せからの転落も一直線で、
(書いた作品が流行作品というか一過性のものだったから、、、のようです)
こういう激しい生き方は羨ましい反面、
今の世の中で少なからずとも他人と仕事をしながら社会生活を送るのであれば、
こういう生き方はムリ、と思ってしまいました。(芸能人ならアリ、かもしれませんけどね)

愛されたいのに束縛されたくないエスメとの結婚は戦争が無くてもきっと長続きしなかっただろうし、
でも、他人の声には耳を傾けることなく自分の好きなように生きぬいたエンジェルは、
見方を変えれば幸せだったんだろうな、そんなこと考えました。


この作品、主人公のエンジェルを演じたロモーラ・ガモイも
高校生から晩年まで演じきったのが素晴らしいのですが、他の出演者も魅力的でした。
 発行人ギルブライトを演じるサム・ニール(左)も
破天荒なエンジェルを温かく見守る優しい視線がよかったし、
出番は少ないものの、ギルブライトの妻を演じるシャーロット・ランプリングも
エンジェルの著作には全く共感できず、粗野で身勝手な行動にも呆れていたものの、
途中からそういうエンジェルの姿に対して理解を示すようになる、、という役柄を
非常に印象深く演じていました。 

監督のフランソワ・オゾン、実はよく存じませんで、
今回調べてみたら色々な面白い作品を監督されているんですね。 

8人の女たち デラックス版

8人の女たち デラックス版

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • 発売日: 2003/07/21
  • メディア: DVD

まぼろし<初回限定パッケージ仕様>

まぼろし<初回限定パッケージ仕様>

  • 出版社/メーカー: 東芝デジタルフロンティア
  • 発売日: 2003/03/28
  • メディア: DVD
 
スイミング・プール 無修正版

スイミング・プール 無修正版

  • 出版社/メーカー: 東北新社
  • 発売日: 2005/01/21
  • メディア: DVD

フランス語アレルギーがあるのですが、観てみたいと思います。。。
(今作「エンジェル」は初の英語作品です)

という訳で、普段から笑えてハッピーな作品を好んで観ていた私にとっては
主人公の性格と本当にビックリな結末に、、、とちょっとビックリな作品ではありましたが、
決して共感できない女性なのに思わず見入ってしまった「エンジェル」でありました。

(レンタルで自宅で観るよりは劇場でじっくり鑑賞がおススメです)


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コメント 4

kikuzou

う~ん、ダークですね。
チョット苦手な話かも~
けど、サム・ニール出てるんですね!!
この人、息長いなぁ。
by kikuzou (2008-01-15 07:25) 

うつぼ

kikuzouさん、こんばんは。
確かにダークなんですが、嫌な感じはありません。でも、どちらかというと女性向けの映画かもしれませんね。私も小さい頃は夢見る夢子でしたし。(笑)
>サム・ニール
私は「ジュラシック・パーク」以来です。懐かしく拝見いたしました。。。。
by うつぼ (2008-01-15 23:23) 

YaCoHa

こんにちは。サム・ニールっていい味出してますよね。
この作品の写真(うつぼさんの記事の上から4枚目)が素敵だなーって思ってたのですが、いろんな方の記事を見てるとハッピーなエンディングじゃ無さそうな事と、男一人で観にいくのは辛そうなので・・・劇場では観れないかな、私。(泣;)
by YaCoHa (2008-01-16 23:56) 

うつぼ

Yakohaさん、またまたこんばんは。
サム・ニールは周囲の反対を押し切ってエンジェルの作品を出版する非常に重要な役どころで、本当に良い味出てましたよ。
普段、どうしてもハッピーに終わる映画を観てしまうのですが、たまにはこういう映画もよいかな、と思ってみました。結構男性1人でのご来場も多かったような。Yakohaさんも勇気を出してゼヒ!
by うつぼ (2008-01-17 22:34) 

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